とうきょう すくわくプログラム活動報告書
※活動詳細はページ下部に記載※
<施設名>
大空と大地のなーさりぃ第二南大塚園
<施設所在地>
東京都豊島区南大塚2-26-15 南大塚ビル3階
<法人名>
株式会社キッズコーポレーション

1.活動のテーマ
<テーマ>
感覚遊び(感触遊び)を通して五感や社会性を養う
<テーマの設定理由>
◎現代の子どもは、以下のような環境の変化により、五感を刺激する機会が減っていると言われている。
・都会では自然の中で遊ぶ機会が減少している
・公園の遊具撤去などにより、自由に身体を動かせる場所が少なくなっている
・おうち時間が増え、YouTubeやテレビを見る機会が多い
こうした環境の中で、特に感覚遊びは重要な役割を果たす。手指をたくさん使い感触を楽しんだり、音を聞いて遊んだりすることで、子どもは自然に成長していくと言われている。
◎感触遊びは以前から保育に取り入れていたが、さらに遊びを発展させるため、今年度はセンサリープレイ教室の講師を招き、新たなヒントを得られたらと考え、このテーマを設定した。
◎センサリープレイの体験を通して、遊びの中で約束事を覚えて守ろうとする姿や、譲り合い・待つなどの社会性が育まれるようにすることも、設定理由の一つである。
2.活動スケジュール
7月:感触遊び・絵の具遊び(ボディペイント)/7/22〜24 センサリープレイ教室/7/31 感触遊び
8月:絵の具遊び(はじき絵)・感触遊び(泡遊び/氷遊び/小麦粉粘土/パン粉遊び)
※ほかにも、各クラスでスライム・寒天・氷遊びなどを設定し、自由遊び中に興味を示した子が遊んでいた。
9月・10月:自由遊びの時間に別室でコーナーを設け、数名ずつ参加できるようにした。
11月:11/10〜12 センサリープレイ教室
11月下旬:ライトテーブルが納品され、廊下に常設しコーナー化した。
11月〜1月:センサリートイを追加購入し、別室にコーナーを設定し、自由遊び中に数名ずつ参加できるようにした。
3.活動のために準備した素材や道具、環境の設定
・センサリープレイ教室講師代(交通費・教材送料込み)
・間接照明
・センサリートイを保管する棚
・アクリルキューブ
・指先トレーニングツール(トング・ピンセット・スポイト)
・センサリートイキット
・プレイマット
・パスタ(カラーパスタ用)
・酢(カラーパスタを作るため)
・オクトンズ
・液体食紅(カラーパスタ用)
・オイル入り積み木
・木製スプーン
・ライトテーブル
4.探究活動の実践
<活動の内容>
【センサリープレイ教室:年間の取り組み】
■ 継続している感触遊びと新たな試み
園で継続している定番の感触遊びは計画通り実施しつつ、今年度は新たな取り組みとしてセンサリープレイ教室を7月・11月の二期に分けて開催した。
【7月開催:テーマ「森林」】
■ 4つのアクティビティ構成
・テーマに合ったBGM(聴覚)
・水のアクティビティ:うっすら色のついた水にレモン・ライムの輪切りや草を浮かべる(視覚・嗅覚・触覚)
・砂のアクティビティ:キネティックサンド+森の動物のフィギュア(視覚・触覚)
・カラーパスタ:森をイメージした色味、動物の足跡の石(イミテーション)(視覚・触覚)
・積み木:樹木や動物のフィギュア、フェルト製指人形(視覚・触覚)
■ 二日目:「雨の森林」
スライム(透明+ラメ)で水の質感を表現し、カエルのフィギュアを追加。
積み木のコーナーでは鏡で水たまりを表現し、傘も設定。
■ 三日目:「夜の森林」
・カラーパスタを暗めの色へ変更
・星形の小物や数字の小物を追加し、異なる世界観を演出
■ 子どもの集中力
照明を落とし、壁に動物や雨、月の映像を投影することで世界観が強まり、どの子も1時間集中して遊び込んでいた。
■ 小さな子の変化
普段は取り合いになりやすい1歳児も喧嘩することなく穏やかに遊び続けていた。
場所見知りで泣いていた子もすぐに泣き止み、終わりまで集中が途切れなかった。
■ 環境づくり
教室後もスライムを常備し、五感を刺激するセンサリートイも購入。環境を継続的に整えた。
【11月開催:テーマ「水・花・火」】
■ 1・3歳児「水」
・水の色味や霧吹き・ひしゃくなどの道具に興味を示し、使い方を試行錯誤
・色つき寒天、色豆、アクリル積み木などで「水の世界」を表現
■ 2・4歳児「花」
・水に生花を浮かべ、嗅覚も刺激
・ジャスミンライス+細かいラベンダーで心地よい空間づくり
・はちみつや花の世界を片栗粉・フィギュアで表現
・細かい操作が好きな子は特に集中して遊び込んだ
■ 5歳児「火」
・プロジェクターに火を映すと、最初は少し怖がるがすぐ慣れる
・色つき水+ラメパウダーが炎のゆらぎのように見える
・麻袋にカイロを入れ、温かさを演出
・小麦粉+コーヒー粉で“キャンプの匂い”を再現(嗅覚)
<活動中の子どもの様子>
■ 子どもの集中と保育者の関わり
多くの子が黙々と集中していたため、保育者は必要以上に介入せず、見守りに徹した。
■ 遊び方の個人差
・全てのアクティビティを回る子
・興味のある一つに時間を費やす子
■ 気付きの瞬間
「雨の森林」で鏡に気づき、
「水たまりだ!」(2歳児)など発見が多かった。
■ 幼児クラスのスポイト導入
3歳児は説明が必要だったが、4・5歳児は自ら使い方を理解していた。
■ 学年による遊びの変化
・乳児:積み木を横に動かして遊ぶ
・幼児:森、夜空など世界観を作る
■ 5歳児の気付き
鏡に映すと「6が9になる!」と反転に気づき、何度も周囲に伝えていた。
■ 子ども同士の関わり
普段関わりの少ない子同士が、同じアクティビティで長時間一緒に過ごす姿が見られた。
■ ライトテーブルの効果
早く起きた子・部屋に入りにくい子も、小人数で黙々と集中して遊んでいた。
5.振り返り
<振り返りによって得た先生の気づき>
・センサリープレイ教室は、テーマに沿った環境設定が魅力的で、子どもが世界観を感じやすかった。
・照明の明暗、テーマ映像、ランプなど視覚的な変化が分かりやすく、子どもたちが場の変化を楽しみながら遊びを発展させていた。
・鏡を使った遊びでは、映り込みを楽しんだり、数字の反転に気づくなど、発見が多かった。
・嗅覚・触覚・聴覚への刺激が日ごとに変化し、多様な素材に触れる貴重な機会となった。
・環境設定が整っていれば、月齢の低い子でも集中力を発揮し、保育者の声かけが最小限でも“遊び込む姿”が見られた。
・新しい玩具も、子ども自身が使い方を見つけていき、まさに「遊び=学び」であることを改めて実感した。